同一労働同一賃金

「均等均衡待遇(同一労働同一賃金)」当たり前のことが当たり前になる世の中に‼

雇用形態の違いにより、他に特段の理由がなく待遇差が生じている場合は、その待遇差が不合理ではないことを説明出来なければ、【パートタイム・有期雇用労働法】に抵触します。早急に待遇改善に取り組む必要があります。

同一労働同一賃金ガイドライン

「同一労働同一賃金ガイドライン(厚生労働省告示第430号)」(https://www.mhlw.go.jp/content/11650000/000469932.pdf)

同一労働同一賃金について、厚労省よりガイドラインが示されています。いかなる待遇差が不合理となり、又はならないのか、を具体的な事例で示してあります。原則となる考え方が示してあり、同一労働同一賃金の対応を行う為の指針となるものです。賃金のみならず、福利厚生、キャリア形成・能力開発など、あらゆる待遇についての取組が必要となります。

以下、要点を厚生労働省のパンフレットから抜粋して記述します。今後の対策の為に参考にしてください。

1.【基本給】

  • 基本給が、労働者の能力又は経験に応じて支払うもの、業績又は成果に応じて支払うものなど、その趣旨・性格が様々である現実を認めた上で、それぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いが無ければ同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。
  • 昇給であって、労働者の勤続による能力の向上に応じて行うものについては、同一の能力の向上には同一の、違いがあれば違いに応じた昇給を行わなければならない。

2.【賞与】

  • ボーナス(賞与)であって、会社の業績等への労働者の貢献に応じて支給する者については、同一の貢献には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。

3.【各種手当】

  • 役職手当であって、役職の内容に対して支給するものについては、同一の内容の役職には同一の、違いがあれば違いに応じた支給を行わなければならない。
  • そのほか、業務の危険度又は作業環境に応じて支給される特殊作業手当、交代制勤務などに応じて支給される特殊勤務手当、作業の内容が同一の場合の精皆勤手当、正社員の所定労働時間を超えて同一の時間外労働を行った場合に支給される時間外労働手当の割増率、深夜・休日労働を行った場合に支給される深夜・休日労働手当の割増率、通勤手当・出張旅費、労働時間の途中に食事のための休憩時間がある際の食事手当、同一の支給要件を満たす場合の単身赴任手当、特定の地域で働く労働者に対する補償として支給する地域手当等については、同一の支給を行わなければならない。

4.【福利厚生・教育訓練】

  • 食堂、休憩室、更衣室といった福利厚生施設の利用、転勤の有無等の要件が同一の場合の転勤者用社宅、慶弔休暇、健康診断に伴う勤務免除・有給補償については、同一の利用・付与を行わなければならない。
  • 病気休職について、無期雇用の短時間労働者には正社員と同一の、有期雇用労働者にも労働契約が終了するまでの期間を踏まえて同一の付与を行わなければならない。
  • 法定外の有給休暇その他の休暇であって、勤続期間に応じて認めているものについては、同一の勤続期間であれば同一の付与を行わなければならない。特に有期労働契約を更新している場合には、当初の契約期間から通算して勤続期間を評価することを要する。
  • 教育訓練であって、現在の職務に必要な技能・知識を習得するために実施するものについては、同一の職務内容であれば同一の、違いがあれば違いに応じた実施を行わなければならない。

以上ガイドラインを抜粋して記述しましたが、ガイドラインは個別具体的に、「問題とならない例」と「問題となる例」が示されていますので、対策を講じる場合は一読し、原則的な考え方を知っておく必要があります。その上で、同一労働同一賃金(均等均衡待遇)に取り組む必要があります。

正社員と非正規社員との待遇差について、「不合理な差ではない」という事を、非正規社員から説明を求められ場合に、事業主は説明を行う義務が生じます。行政対策のためだけに取組みを行うのではなく、その先のことを考慮しての対応が必要です。裁判上の争いに対応可能なことは当然のこと、企業の経営理念が問われる問題でもあります。根本的な取り組みが必要であると考えます。

(最高裁判決:令和2年10月13日 賞与・退職金)
令和2年10月13日に最高裁において、賞与と退職金について正社員には支給する一方で、有期契約労働者には支給しないという相違が、労働契約法20条のいう不合理と認められるものに当たらないという判断がありました。この事を、賞与と退職金を非正規社員には支給しなくてよい、と判断することは非常に企業にとっては裁判上リスクがあります。10月13日の判断は、あくまでも個別事案によるものであり、すべての事案にあてはまるものではない、という事です。あくまでも労働契約法20条の判断であり、パートタイム・有期雇用労働法による判断結果は違ったものになる可能性があります。

(企業の取組み)
企業の行う対策としては、厚生労働省の「パートタイム・有期雇用労働法対応のための取組手順書」による取り組みが重要です。取組みの結果、正社員と非正規社員との間で待遇差があった場合には、ガイドラインを参照し、待遇の改善に向けた取り組みが必要となります。

若年者人口は減少の一途を辿り、労働人口は減少しています。企業においては経営を左右する問題であり、人材戦略として将来を見据えて取り組む必要のある最重要課題です。経営者には時代の趨勢を見抜く力が必要とされる時代です。10年先20年先、それ以上先の企業の姿を描きながら、企業経営を行う必要があるものと考えます。

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